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センター長からのメッセージ

ご挨拶

  先手を打とう

 5月末にスリランカで、7月初めには九州にて、洪水土砂災害による甚大な被害が発生しました。いずれも特徴的な総観場で形成された水蒸気の収束が地形との相互作用で次々と積乱雲を発生させ、長時間にわたって豪雨をもたらし続けた結果生じたものです。

 スリランカでは、国際洪水イニシアチブ(IFI)の呼びかけに応じて、気象局、灌漑局、首都圏整備省らが中心となって、洪水のプラットフォームを構築し、相互に観測データやモデル出力を共有して、災害リスク軽減のための協調した活動を準備している矢先でした。我が国では、これまで経験したことのない台風によって発生した2015年の鬼怒川、2016年の北海道、岩手の洪水土砂災害に鑑み、水防災意識社会の再構築の政策を掲げ、水防法や土砂災害防止法の改正、緊急行動計画を決定したばかりでした。

 しかし、いつも後手後手となっています。どうしたら転換が図れるでしょうか。

 気候と社会の変化にともなって生じるこれまで経験したことのないような事象に対応できるレジリエントな社会の構築には、科学技術による確かな予見に基づく行動が不可欠です。そのためには、科学技術に対する社会の信頼を獲得し、説明責任を果たしていかなければなりません。ICHARM は科学技術の社会実装こそがフロンティアと考えております。先ずは非常時の行動を支援する体制の段階的な整備に取り組み、そのうえで科学技術の予見に基づいて平常時から非常時へ遅滞なく対応できる社会を構築できるよう貢献したいと考えています。

2017年7月31日
水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM) センター長
小池 俊雄

 

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