ユネスコIHP政府間理事会でのサイドイベント「水のレジリエンスと災害に関するプラットフォーム」

 ユネスコIHP政府間理事会を機として、ユネスコIHP事務局及びICHARMとの共催により、2018年6月11日の18:20~19:50、パリのユネスコ本部にてサイドイベント「水のレジリエンスと災害に関するプラットフォーム」を開催しました。

 国際洪水イニシアティブ(IFI)の事務局としてユネスコやWMOと協力しつつ、ICHARMではフィリピン、スリランカ、ミャンマー、パキスタンといったアジア各国で「水のレジリエンスと災害に関するプラットフォーム」の設立支援を行ってきています。

 この3月には国際連合と世界銀行グループが開催する「水に関するハイレベルパネル(HLPW)」の成果報告書において、「各国での対話を促進させ、コミュニティでの優良事例を拡大展開していくために水のレジリエンスと災害に関するプラットフォームを組織化すべき」との提言がなされました。

 本サイドイベントは、アジアでの経験を共有することによってHLPWによる提言をどのように実行していくかを議論することを目的として開催されました。

 ユネスコ日本政府代表部の北山浩士公使による開会挨拶の後、ICHARM小池俊雄センター長から総括的な報告がなされるとともに、フィリピン科学技術省(DOST)Anthony Cinco Sales地域局長からフィリピンについて、またICHARM池田鉄哉上席研究員からその他IFIに関する取り組みが盛んな国について、その進捗報告がなされました。

 引き続いて、ユネスコのBlanca Jiménez-Cisneros水科学部長兼IHP事務局長の進行によるパネルディスカッションが行われ、IFIの主導機関としてUNESCO-IHPからDr. Abou Amani、WMOからMr. Tommaso Abrate、そしてIAHSからProf. Christophe Cudennecがそれぞれ参加しました。参加者からは人口増加や気候変動によって統計データが変わってきていることに留意すべきこと、渇水についても重視すべきこと、発展途上国での能力向上や知識を伝達することの重要性、科学的知見をいかに政策決定プロセスにつなげていくかなどのコメントや提案がなされました。それらを受けて、Dr. Blanca Jiménez-Cisnerosにより議論の取りまとめが行われました。


        【会議資料】
         ・Program 
         ・発表資料 
             Prof. Toshio Koike
             Dr. Anthony Cinco Sales
             Dr. Tetsuya Ikeda
             Dr. Abou Amani
             Mr. Tommaso Abrate

小池センター長による報告
小池センター長による報告
パネルディスカッション
パネルディスカッション