水災害時の避難遅れと地域住民の危険への遭遇を減らすため、水災害という非日常的な危機を行政・地域住民が共有し、適切な避難行動等に結び付けるリスク・コミュニケーションシステムの開発が必要となる。
水災害に関し平常時から非常時までシームレスかつ統合的に再現・予測し、可視化するシステムを構築し、各地域の行政や自主的防災組織と協力して、これらの情報を補完的に用いて、行政・住民が一体となった非常時のタイムラインづくりや平時からの対策についての合意形成のプロトタイプづくりを支援する。
なし
平成30年度 ~ 令和4年度 ※終了
上席研究員 | 新屋 孝文 |
主任研究員 | 傳田 正利 |
ICHARMは、VR技術を用いた仮想洪水体験システムを開発し、つくば市において、市内の中高大学生を対象に本システムを用いた「水防災競技会」を開催した。
対象学生は事前に各校毎に想定される水災害や適切な避難行動について学習した上で競技会にて一堂に会し、共通の仮想空間内で水災害の推移を体験しながら、各々で情報収集や避難経路等を選択し得点や避難所への到達時間を競い合った。
ゲーム感覚を取り入れることで対象学生は積極的に参加する姿勢を見せ、事前学習との組み合わせで適切な避難行動を学習することが把握でき、本システムの防災教育ツールとしての可能性を確認できた。