インドネシアにおけるeラーニング・ワークショップ「気候変動下における水災害レジリエンスと持続可能な開発」を開催しました

 ICHARMは、2021年10月5日から11月5日までの約1か月をかけて、インドネシアの行政担当者を対象としたeラーニング・ワークショップ「気候変動下における水災害レジリエンスと持続可能な開発」を開催しました。

 インドネシアでは、ICHARMが事務局を務めるIFI(国際洪水イニシアティブ)の活動の一環として、公共事業・国民住宅省(PUPR)、国家防災庁(BNPB)、気象気候・地球物理庁(BMKG)、環境・森林省(KLHK)、農業省(KP)が連携する「水のレジリエンスと災害に関するプラットフォーム」が設置されています。このeラーニングの目的は、気候変動に適応した水関連災害のレジリエンスの確保や持続可能な開発のための担当者の人材育成及び関連行政機関間の連携の強化であり、プラットフォーム参加機関に加え、国立航空宇宙研究所(LAPAN)の計6機関から合計35名の行政担当者が参加しました。

 内閣官房水循環政策本部事務局、国土交通省、気象庁、水資源機構、JAXA、東北大学、ICHARMという、我が国の行政、実務、教育、研究機関が協力して開発されたこのeラーニングは、「コース1. 気候変動の科学」、「コース2. 政府の取組」、「コース3. 運営管理方法」の3つのコースで構成されました。今回のeラーニングは母語での習得に配慮して、インドネシア語音声で解説を収録した教材が自習用に提供されるとともに、課題の提出についてはインドネシア語での回答を受付けました。また、コース毎に、Web会議ツールを活用したインドネシア語・日本語の同時通訳を用いた協働ワークショップを開催し、講義解説やナレッジシェアリングが行われました。

 今回のeラーニングでは35名の参加者のうち32名が合格の基準を満たし、 閉会セッションで修了証明書が発出されました。閉会式ではインドネシア国参加各機関の代表から謝辞が述べられ、この包括的な内容を実務に活かすための次のステップに向けた協力への期待が表明されました。日本側機関との協働のもと、ICHARMは引き続き、インドネシア政府の能力開発を支援して参ります。

eラーニング・ワークショップのカリキュラム 
図1 eラーニング・ワークショップのカリキュラム
 
eラーニング・ワークショップの参加者
図2 eラーニング・ワークショップの参加者